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フィギュアスケート特集

ジュニアグランプリファイナル2008 ペアSP終了 高橋&トラン組8位

 川口悠子&マルクンツォフ以来、8年ぶりのペア日本代表が、ジュニアグランプリファイナルの舞台に立った。
 高橋成美は、千葉県出身の高校1年生、メルビン・トランはカナダ出身の大学1年生。父と母が東南アジア生まれだというトランが東洋系の顔立ちなので、国際ペアとはいえ、日本代表としての親近感がぐっと沸くふたりだ。
 練習拠点をカナダに置いていることもあり、生で演技を見るのは、昨年の全日本ジュニア以来。しかし久しぶりに見たふたりの演技が、別人のように生き生きしているのに驚いた。6分練習では「これがあの、まだ手探りで滑っていた高橋組?」と目を疑うほど、楽しげに踊っている。なるほど、昨シーズンの世界ジュニア15位から、今年はグランプリファイナリストへと躍進しただけのことはある。どうしてこんなに踊れるようになったの? 演技後に、その秘密を聞くのが楽しみになる成長ぶりだった。

 しかしこの日のショートプログラムは、ちょっと残念な出来。
「やっちゃいましたね」(高橋)
「今日は『二人一緒』じゃなかったと思う」(トラン)
 それぞれが反省するように、短いショートプログラムで、転倒がなんと3回。スロージャンプの女性の失敗だけでなく、リフトをおろした直後やスピンなど、普通は転びそうにないところでまで男性が体勢を崩してしまった。
「グランプリファイナルだから緊張した……わけではないんです」(トラン)
 そう本人たちはいうが、やはり「ここまで来たぞ」という気負いはあったのだろう。演技終了後には、ふたりそろってしばし呆然の表情を見せていた。
 しかし、5組も出場したロシアペアたちが大人びた演技を見せるなか、弾けるようにリンクを駆け回る東洋人のふたりは、他のどのペアにもない健康的な明るさを持っていた。スポーティで爽やかで、それを自分たちのカラーとして自信を持って押し出してきている。これだけ失敗をしてしまって、ずいぶん自分に腹を立てているような高橋成美の気の強さも、記者たちには好ましく感じられた。
「明日はもう全部忘れて、思いっきり滑りたいです!」(高橋)
 高橋&トラン組、明日のフリーこそ見逃せないぞ、そう思わせてくれる演技とインタビューだった。

text/Hirono Aoshima


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