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この特集では、浅田真央選手、安藤美姫選手をはじめとする注目選手の活躍や最新情報など、フィギュアスケートにまつわる様々なレポートを写真とともにお届けします。
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2008年01月13日
カナダ国内選手権直前 新鋭パトリック・チャンへの期待
今季のGPシリーズ開幕戦、スケートアメリカ。この試合には、情熱的な演技で魅せたエヴァン・ライザチェクや、革新的なプログラムを披露した高橋大輔がいた。そんな「とがった」雰囲気のリンクに、爽やかな風を吹き込んだのがチャンの演技だ。 チャンの武器は数多い。今季見違えるほど安定したトリプルアクセルをはじめとするジャンプも、バリエーション豊富なスピンも、安定感がありながら伸びやかで自在なステップも、どれもが彼の武器となるだろう。しかし彼の一番の武器は、音楽に対する感性の鋭さではないだろうか。そしてその感性を充分に表現するために、指先から足先までしっかりと躾けられた所作。わずか16歳の男子選手で、ここまで繊細に音楽を感じて動ける選手というのは数少ない。しかもその動きは既に洗練されているのだ。 今年、カナダ男子シングルの世界選手権出場枠は「2」だ。表彰台に乗っただけでは、大舞台には届かない。カナダには、過去3年間にわたってカナダ男子を制しているジェフリー・バトルや、昨年2位に入ったクリストファー・メイビーがいる(エマニュエル・サンデュは欠場)。彼らの中でチャンは、どのような結果を残すことが出来るだろうか。 「僕は、この試合(グランプリファイナル)でかなり神経質になっていました。最年少だったし、これまでランビエールやジョニーとは滑ったことがありませんでしたから。彼らは本当に、トップレベルのスケーター。みんなウォームアップから、すごいスケートをしていました。僕には彼らほどの大きなプレッシャーが無かったことだけが救いです。本当に僕にとって、勉強になる経験でした」 聡明な彼の言うように、国際大会で圧し掛かるプレッシャーはまだ軽いものだろう。しかし、国内選手権ではどうだろうか? 決して層が薄いわけではないカナダから、ファイナルに出場した唯一の選手。昨年の世界ジュニアでも2位という好成績を残しているのだから、国内でも既に注目が集まっているに違いない。その中でも、のびのびとした演技ができるだろうか。 photo/Dave Carmichael (2007グランプリファイナルフリー) text/Miduka Kumakura
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2007年12月24日
グランプリファイナル2007 エキシビション終了、髙橋大輔共同インタビュー「やっぱり4回転、2本!」
――フリーから一夜明けましたが、気持ちは落ち着きましたか。 ――エキシビションナンバーでも大きな拍手をもらっていましたね。 ――SP同様、意欲的なショーナンバーですが。 ――練習を見ていたら全日本選手権が楽しみになりましたが、プログラム構成などに変更の予定は? ――2度の4回転への意欲は、変わらず? ――練習を見ていると4回転の安定感も増していますね。 ――全日本選手権での好演技、期待しています。 呼んできてくれるのか、いいやつだな……と、ベテラン報道陣も驚く好青年ぶり。人に優しく、自分に厳しい日本のエース、彼が世界の表彰台の一番上に立つ日の記事を、私たちも早く書きたい。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月23日
グランプリファイナル2007 エキシビション終了、浅田真央共同インタビュー「ジェラートはコーヒー味」
――フリーから一夜明けて、グランプリファイナルはいかがでしたか? ――フリーは高得点も出ましたし、SP次第では総合得点200点超えも狙えそうですね。 ――今日のエキシビションでは、いい笑顔が出ていました。 ――トリノで楽しい思い出はできましたか。 ――ジェラート食べて、元気になって。全日本が目前ですが、これからの予定は? ――トリプルアクセルのさらに上のジャンプへの挑戦は、考えていませんか? photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月22日
グランプリファイナル2007 エキシビション終了、中野友加里共同インタビュー「イタリアでこの曲が滑れて良かった」
――グランプリファイナル、無事終わりましたね。 ――エキシビションでは生き生きとした「白鳥」を見せてくれました。 ――ここまで4試合連続で決めているトリプルアクセル。次はいよいよ全日本選手権ですね。 ――これから全日本選手権までの予定は? ――全日本までにプログラムに手を加える部分はありますか。 text/Hirono Aoshima
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2007年12月22日
グランプリファイナル2007 フリー終了後、髙橋大輔共同インタビュー
――1本目の4回転の失敗、やはり演技に影響しましたか。 ――しかし2本目のジャンプで4回転、見事成功しましたね。 ――時差調整や4回転。世界選手権前にここで試合をした意味は大きそうですね。 ――髙橋選手も、イケメンですよ。 ――得点だけでなく、すごいことですよ。トリノ五輪以降、1位か2位しかとっていない。2位でここまで悔しいと思えるようになってしまった。 いつもしっかりした言葉で演技を振り返ってくれる髙橋選手だが、この日はいつになく饒舌。悔しさがあふれてあふれて仕方がないようだった。この気持ちをぶつける機会は、この先まだまだある。次回はうれしさで饒舌な髙橋大輔に、会いたい。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima *髙橋大輔選手のインタビューは発売中の日本男子シングルオフィシャルファンブック『Cutting Edge2008』に掲載されています
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2007年12月17日
グランプリファイナル2007 女子シングル終了 中野友加里5位
中野友加里もまた、極限まで緊張した様子で、フリーを迎えた。 22歳。もう突っ込んで自分を見失ったりしない今の中野友加里のスケートは、様々な表情を持つ。プログラムごとに見せるものは違うし、一つのプログラムの中でも、自在に輝きや色を変えてしまう。こんなに表現の幅の広い人だったのか、と、今回は改めて驚いた。そして、まだまだいろいろな顔の中野友加里を見てみたいな、と思った。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月16日
グランプリファイナル2007 女子シングル終了 浅田真央2位
アピール力は、他のファイナリストたちに比べてまだまだ足りない。昨日のSPの順位を受けての緊張感もあって、いい時の浅田真央の持つ勢いや生き生きとしたエネルギーも、今日は存分には感じられなかった。まだまだ彼女がこれから必要になるものはたくさんあるだろう。しかし何より人々を心配させたのは、今日の演技後の涙だ。 しかし、そんなに簡単に、人は変われるものではない。優しい人間が、一年や二年世界のトップ争いを経験したからと言って、あっという間に強くなれはしない。優しくて、まっすぐで、フィギュアスケートに一生懸命な浅田真央だからこそ、今こんなに苦しんでいるが、こんな真央ちゃんだからこそ、あの暖かくて見る人を幸せで満たす演技ができるのだ。柔らかで優しい今の浅田真央を失ってまで、気持ちの強い浅田真央はいらない、と私は思う。 キス&クライでもぼろぼろ泣いてアルトゥニアンコーチにあやされていた浅田真央は、大きなビジョンに写っている自分の泣き顔を見ると、ちょっと照れて笑顔を見せた。この涙でぐしゃぐしゃの笑顔が見られるなら、それでいいなと思う。本当に弱い選手だったら、今日のノーミスのフリーはできない。苦しんで苦しみ抜いた末に、必ず浅田真央はここにたどりついて、笑顔を見せてくれる。それを信じて、いつまでも浅田真央の一喜一憂につきあっていこう。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月16日
グランプリファイナル2007 男子シングル終了 髙橋大輔2位
髙橋大輔の滑走前には、エヴァン・ライサチェクとステファン・ランビエールのふたりが、ジャンプミスはあったものの素晴らしく気迫のこもった演技を、まずは見せてくれた。でもこのあとに、私たちはまだいいものが見られるのだ。しかも彼らに負けない演技を見せると期待され、最終滑走で滑るのは、日本の代表なのだ! かつては彼が滑る時には必ず抱いた不安、「大輔、大丈夫かな?」という気持ちが、今日はまるでない。ほんとうに彼の演技が見られることがうれしくて、心の底からわくわくしてしまう。見ている人をそんな気にさせるスケーターに、オリンピックから2年も経たずして髙橋大輔はなってしまった。 冒頭にぜひ跳びたかった4回転は、残念ながら3回転に。この時点で本人は「やっちゃった! もう勝てない!」と思ったそうだが、すぐさま予定していなかった4回転をもう一度入れてしまう試み、そしてその成功に、見ているこちらはたちまちヒートアップ。「大輔、すごい!」 続くトリプルアクセルも、もちろん成功。アクセルからの3連続コンビネーションも難なく着氷! ここでもう、見ているこちらの緊張の時間は終わってしまう。大丈夫、もうきっと失敗などしない。あとは髙橋大輔の滑りを存分に楽しめばいいのだ。 「今日は……かなり緊張してたんですよ。足なんてガクガクで、ステップも全然体が動いてなかった。緊張した理由は……久しぶりの大一番だったからかな。集まっている選手たちがもう、グランプリシリーズとは違いましたから。世界選手権以来、久々に大きいの来たな! って。でもこれだけ世界のトップがほぼ出揃って2位。この結果を、プラスにしていけたら」 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月16日
グランプリファイナル2007 SP終了後、浅田真央共同インタビュー思わぬ結果で気落ちしていたにも関わらず、しっかり各国テレビ局の取材、ペン記者の囲み取材にも答えてくれた浅田真央選手。時間も短かったが、フリーを見据えた生の声を聞いてみよう。 ――ショートプログラムは残念な出来でしたが。 真央 そうですね。全然だめでした。滑る前は緊張していて、でも滑りはじめたらリラックスできたんですけれど……。どうして失敗したのか、わからないです。 ――ステップからのトリプルジャンプが跳べなかったのは? 真央 ルッツはステップでひっかかってしまって。今までにこんなことはなかったです。ショートプログラム、今シーズンはまだ一度もクリーンに滑れていないので、今日もノーミスでできなくて残念です……。 ――でも点数は、それほど上位の選手に離されていはいないですね。 真央 自分でも思ったより点数は出てるな、と思いました。これでちょっとは明日のフリーで挽回できるんじゃないかと思います。 ――今回はロシアからタラソワコーチも駆けつけていますが。 真央 はい。タラソワ先生からは特にアドバイスはないんですけれど、がんばれ! って応援してくれてます。
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2007年12月15日
グランプリファイナル2007 SP終了後、髙橋大輔共同インタビュー
――納得のいかない演技になってしまった理由は? ――ファイブコンポーネンツでは8点台も出ていますよ。 ――明日はフリー。どんな気持ちでのぞみますか? このあとの記者会見では、海外の報道陣からの質問に「苦手だけどがんばります」と、英語で答えるシーンも。が、質問が複雑になると「やっぱ日本語でいきますね」とちょっと照れくさそうに切り替え。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima *写真は公式練習終了後。リンクサイドで長光歌子コーチと
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2007年12月15日
グランプリファイナル2007 男子シングルSP終了 髙橋大輔首位 「行けるところまで!」
トリプル-トリプル、トリプルアクセル、トリプルルッツ。予定していたジャンプはすべてクリーンで、加点もついた。見せ場のステップも、二本の腕、二本の脚がそれぞれ違う生き物のように妖しく激しく動いて、目が離せない。でも、公式練習や試合、エキシビションなどであのステップの真骨頂を見ている私たちは、今日の出来はまだまだ、髙橋大輔の力の60%程度だったと思ってしまう。それはもちろん、高橋大輔本人が、一番良く分かっていた。 しかし受けた評価は素晴らしいものだった。地元のお客さんや報道陣の盛り上がりもすごければ、ジャッジの出した点数もすごい。エレメンツスコアは4回転をコンビネーションで跳んだランビエールの44.90に迫る44,50。ファイブコンポーネンツにいたっては、コリオグラフィーとインタープリテーションでなんと8点台が出てしまった! 総合得点84.20は、今シーズンの自己ベストも、男子シングルの今シーズンベストも更新。 また 今日の演技後の彼の言葉でうれしかったのは、「この演技で1位という感じは、自分ではしません」というひとこと。SP1位でも彼はまだまだ不完全燃焼。全力を出し切れていないことを悔しく思っていることだ。ランビエールもライサチェクもウィアーも押さえての首位に、喜ぶことも気を抜くことも、緊張してしまうこともない。フリーでも「やってやるぞ!」の気持ちになっている。明日、素晴らしい「ロミオとジュリエット」を見るためには、今日くらいのSPでちょうどよかったのかもしれない。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月15日
グランプリファイナル2007 女子シングルSP終了 浅田真央6位 ショートプログラムの呪縛
実は浅田真央ほど大きなミスではなかったが、1位のユナ・キムもコンビネーションジャンプ、3回転ルッツでお手付きし、セカンドジャンプは1回転に。中国カップに続いて、彼女も難しくないはずのショートプログラムでミス。浅田真央もユナ・キムも、昨日は同じように肩を落としていた。彼女たちにとって、もはや順位も点数も関係ない。ふたりとも、ショートプログラム程度のかんたんなジャンプでミスをしてしまった自分が、許せないのだ。ユナ・キムは「マオは私以上にミスしたのか、よかった」とは思っていないだろうし、浅田真央も「キムちゃんもいっこミスしたのか、よかった」とは決して思っていないだろう。ただただ、彼女たちは自分のやったことが、悔しくてたまらないのだ。 新採点システムが始まったばかりのころ、「もはやショートプログラム、やる意味はあるのだろうか」と国際審判の資格を持つ人が言っていたことがある。順位点がない今、フリーでいくらでも挽回できる今、「絶対にミスが許されない」わけではないショートプログラムの存在意義は、確かに薄れつつある。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月15日
グランプリファイナル2007 女子シングルSP終了 中野友加里4位
2年ぶりのファイナルという緊張感と、冒頭のコンビネーションジャンプの流れが良くなかったこともあってか、表情はやっと絞り出したような笑顔だった。しかし、しなやかな手の動きも、基本に忠実なエッジワークを見て美しいものにまで高めたステップシークエンスも、ほんとうによく音楽と調和している。「ロシア杯後は5コンポーネンツを上げるためにがんばってきました」と前日語っていたが、久美子コーチと中野友加里が作り上げた優雅さ、可憐さに、パラヴェーラのお客さんはどんどん酔いしれていったようだ。 中野友加里の作り出した空間の穏やかさ、清廉さに対して、十分な点数は出なかった。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月15日
グランプリファイナル2007 女子シングル公式練習レポート
非公式の練習でのびのびとした滑りを見せていたキャロライン・ジャンは、13日も習得したばかりの3回転-3回転を素晴らしいスピードと勢いで着氷。やはり14歳、どんどん上手くなっている様子が楽しかったが、本番を目の前にした14日は、ちょっとだけ硬い表情に。ジャンプも崩れがちで、緊張感と疲れが見えてくると、堂々と戦ってきた彼女もまだ14歳なのだと気付かされてしまう。 中野友加里も公式練習が始まってから、少し笑顔が小さくなってしまったようだ。ショート前日はジャッジ席に素敵な笑みを見せながらステップ。スパイラルでもしっかり客席に目線を送っていたが、14日は少し焦っている時の滑りの慌ただしさが見えた。練習終盤には佐藤コーチとしっかり対話。誰よりも経験豊富な彼女のことだ。本番にはしっかり合わせてくることを期待したい。また14日の公式練習では、カナダ国立バレエ団に制作を依頼した新しい衣装を着用。ピアノの音色に合わせてきらめくようなニューコスチュームもお楽しみに。 カロリーナ・コストナーは、地元でのファイナルということで、思いもひとしおだろう。公式練習中も頭上の大きなビジョンに、彼女の出演しているCMや、トリノ五輪でイタリアの旗手を務めている姿がひっきりなしに流れていた。映像のなかでゴーカートに乗ったりトランポリンで跳びはねたりしている明るい女の子が、すぐ下のリンクではジャンプが抜けたりお手付きしたりと、プレッシャーに苦しんでいる……。メンタルの弱さが指摘されがちな彼女だが、この大一番を無事に超えられたら、ひとつ強くなれるのではないだろうか。 本番直前になって表情がいきいきしてきたのは、キミー・マイスナー。06年に世界チャンピオンになってからの伸び悩みが心配されてきたが、今シーズンはスケートアメリカで優勝、初めてファイナル進出も果たした。14日朝の練習で見せた「The Feeling Begins」では、顔つきからも体の作るきりっとしたラインからも無理のない自信が感じられた。キム・ヨナ、浅田真央と戦いが決して楽ではない状況は続いているが、いい意味で気持ちをふっきって、自分の演技を極めて行こうという姿勢が今日はうかがえた。 キム・ヨナの今シーズンの好調ぶりは聞いてたが、生で見るとここまでか、と驚くほどだ。トリプルルッツ、トリプル-トリプルなど、トリノ入り直後からジャンプは美しく決めまくる。プログラムの通しも気を抜かず、表情も振り付けもきちんとつけながら、ジャンプもしっかり跳んでしまうのだ。音楽に乗っての躍動感たっぷりの動きには、コーチのブライアン・オーサーも体をゆらして見守っているし、リンクにいた他の選手も自分の練習を中断して見入ってしまうほど。オーサーコーチは、「トレーニングは良くできているし、彼女の到達できるはずのレベルはとても高い。何の問題もないね!」と、自信たっぷり。しかし、グランプリシリーズ絶好調で、優勝候補筆頭と目されての戦いは、精神的に決して楽ではない。ショートプログラム「こうもり」の曲かけで、イナバウアーからのダブルアクセルにちょっと躊躇している様子も気になった。 SP直前の今日、気持ちも滑りも一番いい状態にあったのは、おそらく浅田真央だ。現地に入ったばかりの前日の練習では、思ったよりもいい調子のトリプルアクセル、何度も完璧に着氷した3回転‐3回転に満足気。試合前にこんな明るい笑顔を見せるのは久しぶり、と思うほどご機嫌だった。今日も練習が始まる前、リンクサイドに立った時からなんだか楽しげで、滑りだせば目を見張るほど伸び伸びしたスケートを見せる。3回転フリップ-3回転ループは、セカンドジャンプの方が高い好調ぶり。この日のSPでは跳ばないトリプルアクセルも、後ろにダブルトウループをつけて成功させてしまった! プログラムを滑れば四肢の動きは他選手と比べ物にならないほど大きいし、気持よく足の上がるスパイラルも、複雑だけれど無理なくスケール感を感じさせるステップも、びっくりするほど素晴らしい。公式練習だというのに、見ていてちょっと感動してしまったほどだ。シリーズ2試合、少し納得のいかない出来だった今シーズン。自分は挑戦者だという気持ちでこのトリノにはやってきたのだろう。優勝することや他選手のことは気にせず、自分のスケートを見せたいという気持ちが、今日の浅田真央の滑りには表れていた。リンクサイドではアルトゥニアンコーチに加え、ロシアから駆け付けたタチアナ・タラソワコーチも身を乗り出して愛弟子を見つめている。 text/Hirono Aoshima *写真はキミー・マイスナー選手
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2007年12月14日
グランプリファイナル2007 13日公式練習後、中野友加里選手共同インタビュー
――ちょっと緊張していますか? ――今シーズン、ここまでいい調子で来ましたが、昨年からどのあたりがレベルアップしたと感じていますか? ――さらに今、伸ばしたい部分は? ――イタリアの食事を楽しみにしていましたが、堪能できましたか。 ちょっとずつ戦闘モードに入ってきた中野選手。本人は「びり脱出!」と謙遜するが、表彰台争いに絡んでくるだろうと予想する人は多い。調子がいいだけに本人も意気込んでしまいがちだが、おいしいものを食べて、夏の練習でやってきたことを信じて。リラックスして本番にのぞめば、結果は必ずついてきそうだ。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima
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2007年12月14日
グランプリファイナル2007 ペア・ロシア代表川口悠子選手インタビュー
――まずはファイナル進出、おめでとうございます。日本人のペア選手がファイナルの舞台に立つのは……。 ――開催地がトリノということは、いかがですか? ――ライバルもたくさんいるロシアから、今回は川口さんとスミルノフさんだけが出場。国内でも追いかけられる立場ですね。 ――今日の公式練習では、音楽に合わせて表情もぱっと変わる、素晴らしいフリー「ある愛の詩」を見せてくれました。最初、ちょっと遠くから離れて見ていたんですが、川口さんとサーシャの表情が見たくて、リンクサイドまで行っちゃったくらいです。 ――大技、スロー4回転サルコウが入っていますね。 ――映画と違う悠子&サーシャの「ある愛の詩」はどんなプログラムに? 川口悠子選手は今年、サンクトペテルブルクの大学を卒業。学業とスケートを両立させ、26歳にしてファイナル進出を果たした。異国の地で出会ったパートナーと紡がれるラブストーリー、注目したい。 photo/Dave Carmichael text/Hirono Aoshima *写真は13日の公式練習後、リンクサイドにて
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